タオルで使われる「匁」( もんめ )ってなに?
タオルでよく使われる「匁(もんめ)」とは古くから使われている単位、「尺貫法」の中の「重さ」の単位です。
1匁は3.75グラムを表しています。
タオルの場合も同じように、タオルの厚さ・ボリューム感ではなくタオルの重さを表しています。タオルは織物であり、天然繊維を使用していることから1枚1枚の重さのバラつきが大きいため、12枚を1単位として表しています。
マイクロファイバーなどでは別の単位で1平方メートルあたりの密度を表すgsmやg/m2なども使われますが、綿を使用したタオルではほとんど匁が使われています。
表示のされ方・読み方
「匁」は「もんめ」と読みます。
商品詳細ページやパッケージの商品表示においては「目付(めづけ・めつけ):〇〇匁」や「匁方(めかた):〇〇匁」 とも表記されていることがあります。
目と匁が混同されて使われていることもあり、200匁を「にひゃくもんめ」「にひゃくめ」と呼称しています。
バスタオルなどで使われる1,000匁は「1貫(いっかん)」「1貫目(いっかんめ)」とも表記されているときもあります。1,200匁などは「1貫200匁(いっかんにひゃくめ)」「1貫200(いっかんにひゃく)」とも呼称するときがあります。
一般的な白タオルの匁
贈答やご挨拶の白タオルやホテルや温泉で使われる白タオルなど「約34×80cm前後の白いフェイスタオル」の場合は、200匁前後のものがよく選ばれ、よく生産されています。
中でも、浴室内で垢すりやボディタオルなど濡れた状態で使う(ウェットユースとも言います)タオルは、比較的目付けを抑えた140匁~200匁が選ばれています。目付けが大きくなると絞りづらくなるため、温泉旅館などではあえて薄いものを提供している場合があります。
一方でお風呂上りやスポーツシーンの汗拭きになどに使う場合(ドライユースとも言います)は200匁以上が選ばれています。
贈答用のギフトタオルや国産ブランドタオル、そしてオリジナルタオルなどは製法にもよりますが300匁~400匁前後が多く選ばれています。
バスタオル(約60×120cm~約70×140cm前後)になると、ホテルや旅館などでは800匁~1,200匁などが選ばれています。
匁数だけでタオルは判断しにくい
タオルは、原綿や原糸から始まり、糸の織りや撚り、飾りなど多種多様な意匠を凝らして製作されています。
そのため、匁の数値はかなり変わってきます。
匁の数値だけを見て、ボリューム感を想像してしまうと実際のタオルはペラペラだった、なんてことも。
つまり、匁の値がボリューム感や肌触りに直結しない場合があり、質感や製法の詳細をよく確認することがポイントです。特に〇〇加工や〇〇生地といった点に注目すると良いかもしれません。
オリジナルタオルにおいてはインクジェットプリントや刺繍の場合、高密度の生地を使用することが多く、目付けはかなりありますがブランドタオルのようなふわふわ感というよりはしっかり(がっしり)と詰まった生地であることが多いです。
オリジナルタオル作りで失敗しないためには、それぞれの製法のページで特徴を確認するか、サンプルタオルなどでボリューム感や肌ざわりを実感していただくことをおすすめしています。
普段使っているタオルや以前に作ったタオルなど、基準のタオルと比べながらタオル選びをすると希望のタオルが見つかるかもしれません
タオル1枚の重さを算出する方法
タオルの匁表記 × 3.75 ÷ 12 = 1枚あたりの重さ(グラム)
タオルの匁表記 ÷ 3.2 = 1枚あたりの重さ(グラム)
「フェイスタオル:200匁」という表記があった場合、1ダース12枚が200匁=750グラムを指しており、1枚あたりは62.5グラムになります。 ばらつきがあるため厳密な数字にはならない点にご注意ください。
持っているタオルから「匁」を逆算する方法
1枚の重さ(グラム) × 12 ÷ 3.75 = タオルの匁表記
1枚の重さ(グラム) × 3.2 = タオルの匁表記
使っているタオルから匁を出す場合は、乾いた状態で秤にゆっくり乗せて測ります。
クッキング秤のようなアナログタイプの秤でも5g単位で見ることが出来ればおおよその匁がわかります。
1枚の重さに3.2を掛けると匁になります。
フェイスタオル1枚が約75グラムだった場合は75グラムに3.2を掛けて、240。つまり240匁のフェイスタオルになります。
使い込んだタオルなどでは目減りが発生している場合があります。10~20匁ほど足すと良いかもしれません。